「読んだら人生が変わる」書店員が太鼓判を押すおすすめ新書
書店員がすすめる、思わず感動する新書!②
◆言ってはいけないことに切り込む2017年新書大賞受賞作
『言ってはいけない 残酷すぎる真実』橘玲・著(新潮新書)
人は誰もが平等で、努力は必ず報われ、人は見た目じゃない。そんな、世の中に溢れる「絵空事「きれい事」を、進化論、遺伝学、脳科学の見地から、次々と否定していく。美人とブスの「美貌格差」は生涯で約3600万円、子育ての苦労や英才教育の多くは徒労に終わる……。不愉快な真実を明らかにする新書。
☆推薦人:三省堂池袋店 金澤さん
「なんとなく分かってはいたけど、それを言っちゃダメだろうな……という話題に切り込んでいます。本のタイトルと内容が真逆で、『言ってはいけない』ことを言ってしまっているのも面白いですよね(笑)。2017年の新書大賞受賞し、当店でも爆発的に売れている一冊です」
◆漠然とした不安を抱える人へ、平野啓一郎を知れば人生が変わる
『自由のこれから』平野啓一郎・著(ベスト新書)
人工知能、自動運転、ドローン、ビックデータ、技術の進化によって生活から失われる「自分で選択する機会」。人間の自由意思はどこに向かうのか? 予測不可能な未来と、その過渡期を乗り越えるために著者が挑んだ新しい自由論。
☆推薦人:三省堂書店営業企画室 内田さん
「小説『マチネの終わりに』がベストセラーになった人気作家・平野啓一郎さんの新書です。テクノロジーの発達がもたらす未来は、決して明るい話題ばかりではありません。ネガティブな未来を乗り越えるために、個人主義ではない『分人主義』という考え方を授けてくれる一冊です。私は、平野さんの著書『私とは何か―「個人」から「分人」へ』で、この『分人主義』という考え方を知り、心の中に抱いていたモヤモヤがスッと解消しました。本書にも、そのエッセンスが凝縮されています。未来に対して、漠然とした不安を抱いている方には、平野さんの『分人主義』に触れてみることをおすすめします。平野啓一郎を知ることによって、人生が変わるかもしれません」
それまでの常識を覆す言説や新たな知見に触れることは、本を読む醍醐味といっていい。この4冊は、どれもそうした新書の楽しみが味わえるものばかり。「最近新しい知識をアップデートしてない」という方は、ぜひ手に取ってみてはどうだろうか。
- 1
- 2